いさ走る(主張・メディア掲載)

2013.10.18 歴史的な検証に耐えうる政治へ

「特定秘密保護法案」の修正案について、公明党プロジェクトチームで今朝議論を行い、了承いたしました。海外から見て、日本が情報管理の悪い、情報を信頼して共有できない国となってしまっている現状は、改善しなければいけません。しかし同時に、国民の基本的人権にかかわる「知る権利」や、それに関連する「報道の自由」は、絶対に守られなければいけません。政府の、情報公開への姿勢を確認する必要がありました。

そこで、本日の本会議において、山口公明党代表が安倍首相に質問したのが、「閣議」の議事録の公開です。「閣議」は、日本政府の最高の意思決定機関であるにもかかわらず、どのように議論がなされ、物事が決まっていくか、公開の対象となっていないのです。これは、公文書管理法第1条の「現在及び将来の国民に説明する責務」がきちんと果たされていないとも言えます。同じ議院内閣制の、イギリスでもドイツでも、「閣議」は30年後に公開されるのです。日本は遠い昔、山縣有朋・内務卿が「そんなもん、要らんやろう!」と言ってから、作っていないそうです。

山口代表の質問を受けて、安倍総理は答弁の中で、公文書管理法改正案の提出を明言しました。これから「閣議」の公開に向けて、法案改正が始まることになります。事故直後の原発への緊急時対応について、議事録が作成されていなかったようなことが、今後あってはなりません。政治は、少なくとも将来の歴史的な検証に耐えうるような、緊張感を持った意思決定の積み重ねであるべきだと思います。