いさ走る(主張・メディア掲載)

2012.06.11 雇用対策で「青年が元気な社会」を実現したい!

6月7日、私はハローワーク門真(門真市殿島町)を訪問しました。
こちらでは守口市、門真市、大東市、四條畷市を管轄していますが、求人情報は地域に関わらず検索できることから、旭区や鶴見区などからも多くの利用があるそうです。
今回は施設内の見学や求人検索用パソコンの体験、また職員の方から雇用の現状や課題をうかがいました。

 

■ 「職種」や「選考方法」のミスマッチが大きな課題

「青年が元気になる社会」をめざす上での重要課題、それは「雇用問題」です。

最近の状況を聞くと、とくに大きな課題として「職種によるミスマッチ」の問題が挙げられます。
たとえば、営業事務や貿易事務は、求人の数に比べて求職者(仕事を求める方)が殺到し高倍率になっています。一方、医療・福祉といった分野は、人が足りないのにも関わらず、職を求める方が少ないのが現状です。
これから超高齢化社会を迎える日本にとって、医療・福祉分野は、絶対的に人が必要です。 でも、働く人が足りないんです。 その理由の一つとされるが医療・福祉の厳しい労働環境。「きつい」肉体労働が多い仕事であるにもかかわらず、賃金の低さが目立ちます。職業訓練でホームヘルパー2級資格を取得しても、結局は介護の仕事を選択しない場合も。しかし「これが現状」とのお話でした。
大きな点でいえば、まずは社会の雇用構造を変えていく必要があります。今後の日本の「かたち」にマッチした、労働の配分、雇用の配分が必要です。 つまり、医療・福祉など人が必要な分野の労働環境を改善し、働きやすい環境を作っていくことが大事だと思います。

そしてもう一つの課題は「選考課程でのミスマッチ」です。企業側は、ハローワークから紹介を受けた求職者の75%を「書類選考」だけで落としてしまうそう。面接も受けられずにエントリーしつづける若者が多いのはそのためです。会ってもいないのに落とされ続ければ、若者を心理的にも追いつめることになってしまいます。
ハローワークでは、実際に仕事を求める若者と向き合い、その人のもつ魅力や長所にあったアドバイスや職業紹介を行います。書類だけで企業が判断するという話を聞く度、「会って話せば、その若者の魅力がわかるのに!」と悔しい思いをすることも多いそうです。
もちろん中小企業の方々にとっては、直面する厳しい経営環境の中で一人一人じっくりと面接する余裕ないことも理解できます。しかし、「良い人材を確保する」という企業の中長期的なメリットを考えれば、面接で「まず会って話をする」機会を増やしていくことも大事ではないかと思います。

 

■ハローワークの利用促進を!

職員の方は最後に、「若者に、ハローワークをもっと知ってもらいたい」と話され、「青年が来たら『必ず就職していただく』との自負をもっています」と力を込めて語られました。
利用者の方からすれば、現在あるハローワークの体制・制度にも改善が必要と思われることもあるでしょう。しかし、そこで働く職員の方々は「仕事を求める人に、何とか就職してもらいたい」との強い想いをもって、働かれているのも事実です。

私自身、利用する青年とハローワークをはじめとする支援機関、双方からご意見をいただきながら、一日も早く希望の仕事に就けるような体制づくり、制度づくりを進めてまいります!