いさ走る(主張・メディア掲載)

2018.06.01 働き方法案 衆院通過

伊佐氏が賛成討論
政労使で長時間労働是正

時間外労働の罰則付き上限規制などを盛り込んだ働き方改革関連法案が、31日の衆院本会議で自民、公明の与党両党と日本維新の会、希望の党などの賛成多数で可決され、参院に送付された。採決に先立ち、賛成討論を行った公明党の伊佐進一氏は「柔軟な働き方を可能とし、長時間労働の是正に大きく切り込む法案だ」と力説した。

伊佐氏は、臨時的で特別な場合でも時間外労働を月100時間未満などとする上限規制について「労使が交渉の末にギリギリで合意したものだ。責任ある実行可能なスタートラインといえる」と指摘。その上で、今回の規制があくまで「上限」であり、さらなる努力で長時間労働を減らしていくという姿勢を政府が明確に示していることは「非常に重要だ」と強調した。

また伊佐氏は、正社員と非正規労働者の不合理な待遇差を禁止する同一労働同一賃金の推進や、退社から次の出社までに一定の休息時間を確保する勤務間インターバル制度導入の努力義務化も、上限規制とともに公明党の提言を受けたものだとして評価。法案の実効性確保に向け、中小企業への十分な配慮も促した。

柔軟な働き方の一環として、高収入の専門職に限定して労働時間規制の適用を除外する高度プロフェッショナル制度に関しては「年収要件の変更は国会での法改正が必要」「適用には本人同意が必要であり、同意撤回の手続きも法律に盛り込まれる」などの点を挙げ「幾重にも慎重な運用がなされる」と述べた。

公明党の要望により、裁量労働制のような「みなし労働時間制」でも、労働者の労働時間の状況の把握が事業者に義務付けられることについては「裁量労働制の恣意的な運用の防止につながる」と訴えた。

(公明新聞 2018年6月1日 より引用)