いさ走る(主張・メディア掲載)

2017.02.18 がん対策強化に向けロードマップ作成を

衆院予算委員会は17日、安倍晋三首相らが出席して「安倍内閣の基本姿勢や社会保障など」に関する集中審議を行い、公明党の伊佐進一氏が、がん対策の強化や待機児童対策などについて質問した。

伊佐氏は、がん対策について、「75歳未満のがん死亡率の20%減少」「検診の受診率50%」などの目標が未達成の見込みとなったことを指摘。今夏に策定される第3期がん対策推進基本計画では、計画期間(6年間)の取り組みのロードマップ(工程表)作成を提案し、「目標だけでなく、政府がいつ何をするのかをしっかり定め、評価できる形にするべきだ。政府の本気度を示してほしい」と迫った。

安倍首相は、第3期計画について、これまでの施策に加え、がん患者の就労支援やがん教育などを推進する方策を盛り込み、「計画の進ちょく管理を徹底するため、取り組みごとの評価指標や数値目標を設定したロードマップを作成、公表したい」と応じた。

一方、伊佐氏は、2017年度予算案での子育て支援策に関して、消費税率10%への引き上げ時に予定していた保育の量と質の改善を前倒しで実施することに言及し、「自公政権がしっかりと子育て政策を重視している姿勢の表れだ」と強調。量と質の確保へ独自に努力している市町村への手厚い支援を求めた。

安倍首相は、市町村の役割の重要性を踏まえ、「政府としてしっかり支援していく」と答えた。

待機児童対策について伊佐氏は、保育の受け皿を17年度までの5年間で50万人分拡大するとした政府の目標に対し、53万人分の確保が見込まれることを確認。その主な担い手となる保育士の処遇改善については、自公政権の取り組みで13年度以降、給与が計10%アップしたのに加え、最大月4万円の上乗せが実現することの重要性を訴えた。

また伊佐氏は、介護人材について、介護福祉士をめざす意欲を高められるよう処遇改善の必要性を強調。発達障がい者支援では、昨年成立した改正発達障害者支援法を踏まえ、個々の特性と成長に合わせた切れ目のない支援の実施を要請した。

(公明新聞 2017年2月18日より引用)