いさ走る(主張・メディア掲載)

2017.04.26 「特区民泊」を視察

今国会で審議される予定の「民泊新法」。
「民泊」は、現在でも一部地域が特区指定されて、先行して進められています。国会で議論をする前に、その特区の一つ、東京大田区を視察しました。

既存の旅館組合は、お客さんを奪い、経営が危機に陥る可能性のある「民泊」には、本来は反対です。しかしこの地域の特徴は、こうした旅館と「民泊」が、コラボして推し進められているところです。たとえば「民泊」で泊まるお客さんへのカギの受け渡しや、事前の説明など、その窓口業務を近くの旅館が担っています。旅館としても、増加する違法な「民泊」を野放しにするよりは、きちんとした制度として行政も目を光らせる「民泊」に少しでも関わって、実態を把握したり、あるいはともに協力したという思いがあるとのことでした。

ただ、旅館の方々からは、日本は海外からのお客さんでホテルが足りないというのは、「全くの幻想だ」と、一刀両断されました。それは一部地域のビジネスホテルばかりで、実際の旅館の稼働率は6~7割とのこと。こうした点についても、しっかりとした配慮が必要です。

既存の旅館と「民泊」の双方にとって意味ある制度をどうつくるか、そして日本のインバウンドに良い影響を与える形にどうもってっか。国会での議論を深めて参ります。